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頭部外傷

頭部の打撲、傷、頭蓋骨・脳損傷を総称して頭部外傷といいます。軽い皮下血腫(たんこぶ)ですむものから、頭蓋内に大出血を起こし命に関わるものまで、頭に加わった外力により病態や予後は大きく変わります。

頭蓋骨骨折

頭蓋骨骨折は骨折の種類によって①骨に線状のひびが入った線状骨折②頭蓋骨が内側に陥没した陥没骨折③頭蓋骨の底が骨折する頭蓋底骨折に分類されます。また、骨折の場所により、眼の奥の骨が折れる眼窩底骨折や顔面の骨の顔面骨骨折などがあります。

線状骨折は骨がずれることは稀で手術はせず、自然治癒を待ちます。ただし頭蓋骨やその直下にある血管から出血すると急性硬膜外血腫を生じ、脳を圧迫して命に関わる事があり、開頭手術を必要とします。

陥没骨折では骨が凹み、その骨が脳を圧迫したりする事があります。これらの場合は脳の圧迫をとるため開頭手術を行います。

頭蓋底骨折では特徴的なあざ(皮下出血)が見られ、前頭蓋底の骨折で眼の周囲にあざ(パンダの目)、中頭蓋底の骨折で耳の後ろにあざ(バトルサイン)ができます。

頭蓋底骨折の場合に問題になるのは髄液漏と脳神経麻痺があり、髄液漏は脳脊髄液が骨折した隙間から漏れ出て鼻の穴(髄液鼻漏)や耳の穴(髄液耳漏)から出てきます。これは脳と外部が交通していることになり、外から脳へ細菌が侵入してしまい、髄膜炎を引き起こします。また、外からの空気が入り込むと気脳症になります。

脳神経麻痺は骨折が神経の通り道に起こると神経が傷つき麻痺を起こします。骨折した場所により、嗅覚障害、視力障害、顔面神経麻痺、聴力障害を認めることがあります。

いずれの場合も手術が必要になることがあり、すぐに医療機関に受診しましょう。

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